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なぜ婚約者の父を殺したか? 酒に酔った男の悲しい事件
2007年08月22日
1958年、アメリカオクラホマ州。数年前、夫と死に別れたベゼルは、その後も義父であるフレッドと一緒に暮らしていた。そんなベゼルにはルイスという恋人がいた。しかし、フレッドはルイスの酒癖が悪いことを知り、2人の結婚に反対していた。それを知ったルイスは愛しいベセルとの結婚のために酒をやめる。

 半年の月日がたち、フレッドが酒をやめたルイスに会ってくれることになる。その機会にルイスは結婚を許してもらうための挨拶をすることを決意していた。
そしてその晩餐会の夜、義父のフレッドが、玄関をたたくノックの音に客人を招きいれるが…その“客人”にクルミ割り用の金槌で殴り殺されてしまう。

 台所で晩餐の準備をしていたベゼルが、静かになった客間を気にして見に行くと、そこには変わり果てたフレッドと、酷く酔っ払った恋人のルイス・ベネットの姿が…警察は、酒に酔って当時の状況を何一つ覚えていないルイスを、殺害現場の状況から逮捕。ルイスは懲役35年の有罪判決を受け、刑務所に入ることとなった。

 それから1年… 犯行を覚えていないながらも日々悔いるルイスだったが、ふとある夢を見るようになった。それは犯行当日の様子。その日以降同じ夢を何度も何度も見るように…段々とはっきりしてくる犯行当日の記憶…そして、ルイスにある記憶が蘇った!!

 それは事件当日、結婚の挨拶をするという緊張のためにやめていた酒を飲んでしまい、酔いつぶれている所をトラックの運転手に助け起こされ、フレッドの家まで連れて行ってもらったものだった。あの運転手の男は事件の時、先に家に入って行った。あの男が見つかれば何か知っているはずだ! ルイスはトラックの男を探して欲しいと獄中から訴えるものの、警察は別の凶悪殺人事件の捜査で聞き入ってくれなかった。しかし、偶然にもその凶悪犯の取調べから事件は大きく進展することに!

 凶悪犯の名はレオナルド。彼の供述が曖昧だったため催眠療法を試してみると、とんでもない事実が浮かび上がったのだ。それはレオナルドがフレッド殺人と全く同じ状況の殺人を告白したのだ。レオナルドこそまさにフレッドの玄関まで運んでくれたトラック運転手だった。最初から強盗目的でルイスを送ったレオナルドは、衝動的にクルミ割り用の金槌でフレッドの頭を殴り、財布を奪ったのだ。

 自分の身代わりに泥酔したルイスを部屋の中に押し込み、犯人にしたてあげるためにルイスに金槌を握らせ、フレッドの血をつけると逃走したのである。ルイスとレオナルド。2人の記憶からルイスの無実が証明され、ルイスは3年ぶりに釈放されたのである。


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