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佐藤由4回7Kメジャー12球団どよめいた
2007年09月03日
 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)1日(日本時間2日)】全日本高校選抜の米国遠征に参加しているプロ注目の仙台育英・佐藤由規(3年)が米国で154キロデビューし、メジャーのスカウトの度肝を抜いた。昨年2月、メジャーリーグが設立したアーバンユースアカデミーとの親善試合開幕戦に先発、4回を3安打7奪三振2失点。試合も9−3で勝った。会場には異例のメジャー12球団、日本1球団のスカウトが集まったが、予想以上の逸材に驚いていた。佐藤由は第3戦でも登板の予定だ。

 「JAPAN」のユニホームの佐藤由が、圧巻の米国デビューだ。1回裏、いきなりのロケットスタートを切った。この年代では走攻守そろった米国NO・1の選手とも呼び声高い先頭打者のゴース中堅手をフォークで三振。続くスミス左翼手は95マイル(約153キロ)の速球で空振り三振。さらに、昨年の日米親善試合で、斎藤佑樹(早大1年)から本塁打を放っているメジャー注目のヒックス右翼手には、96マイル(約154キロ)の外角低めのストレートを決めて、見逃し三振に仕留めた。バックネット裏のメジャースカウトや観衆からは「Oh ! 」「Wow」というどよめきが起こった。

 2回にはボテボテのゴロがセンターに抜ける不運のヒットもあり、3安打で2失点。それでも佐藤由は「自分の悪いクセである四死球で点を取られたわけじゃないので、引きずらなかった」と、1死三塁の場面から後続を2者連続三振に切った。  マウンドさばきも堂々としたもの。3回裏、1番ゴースは、得意のけん制で刺した。盗塁を狙う相手の逆を突く絶妙なタイミングだった。結局、4回3安打2失点7奪三振の内容。特に光ったのは外角低めに伸びる速球だ。2打数無安打1三振に抑えられた、3番ヒックスは「(昨年の)サイトウはコーナーをついてきた。サトウは外角低め、外角低めという感じ。見逃し三振のボールも低いと思った」と球の伸びに驚き、悔しさをあらわにした。  高校ジャパン初戦先発の責任を全うした佐藤由は「気持ちは甲子園と変わらない。大役の幸せを感じて投げました」とヨシ君スマイルを見せた。

 日米金の卵の激突に、この日は異例のメジャー12球団、日本1球団が訪れた。レッズのジョージ・ブラニュースカウトは「素晴らしい。スピードだけじゃなく、いろいろなアイデアを持っている。ここからすぐにでも連れ出したい選手だ」と絶賛した。日本ハム山田正雄シニアディレクターは「振りの鋭い相手打者から、これだけ三振を取れるのだからたいしたもの」と褒めた。

 全日本選抜は全3試合のうちの初戦を勝った。メジャースカウト陣の高評価にも「まずは日本で結果を出さないと」といたって冷静な佐藤由。第3戦目で再びマウンドに上がる予定だ。


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