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日本ハムが中田のメジャー移籍を容認
2007年10月06日
 怪物のメジャー容認! 日本ハムの高田繁GM(62)らが5日、高校生ドラフトで1巡目指名した大阪桐蔭・中田翔外野手(18)に指名あいさつを行った。大阪・大東市内の同校を訪れ、条件提示はしなかったが、三塁のポジション直訴を大歓迎。将来的なメジャー移籍も容認する姿勢で、高校通算87本塁打の大型スラッガーと相思相愛で初対面を終えた。

 中田への約30分の指名あいさつを終えた日本ハム高田GMの声が弾んでいた。帰り際にはメジャー容認のコメントまで飛び出した。「メジャーから(オファーが)来ればイチロー、松井クラスということ。約束とかは一切ないが、FAは選手の権利だし、それはいいですよ」。将来的なメジャー移籍OKの姿勢を示した。

 史上最多の高校通算87本塁打の怪物スラッガーだけに、話題も規格外だ。1日には実際にマリナーズから学校訪問を受け、中田自身は「最終的に自信がついたら挑戦したい」と口にしたこともある。メジャー球団が視線を送る逸材に違いないが、プロ入団前の高校生に海外移籍の話題が挙がるのは、異例中の異例といえる。

 もちろん日本ハム側も、入団後に活躍し、実績を残した上でという大前提がつくが「それくらいの選手になれば、それだけ働いてチームに貢献してくれているということだから」と高田GM。将来的に本人のメジャー志向が強くなれば球団としてはFA権行使前のポスティングシステム活用も検討しなければならず、入団前の18歳の選手に対するメジャー容認は、絶大な期待の表れでもある。

 指名あいさつで、日本ハムの帽子をかぶせてもらった中田は「1年目から活躍できるよう、今以上に集中してやりたい」と決意を口にした。まずは日本球界で活躍するシナリオしか頭にない。面談の席では、あらためて三塁挑戦を球団側に直訴。「競争にはなるが、うちとしては一番ありがたい」(高田GM)。第1回の顔合わせは互いに好感触だった。

 条件提示は次回に持ち越されたが、中田の気持ちは早くも入団に向かう。「寮のこととかは少し調べました」。ドラフト指名された3日以降、予習を開始。報道陣から選手名簿を見せられ「全員覚えておかないとまずいですよね」と笑いながら「1軍は何人入れるんですか」と、早くも闘争心をちらつかせた。

 電撃観戦プランも浮上した。13日から札幌ドームでクライマックスシリーズ第2ステージが始まるが、中田は「土曜(13日)は授業があるけど、行けるんであれば行きたいです」と話した。球団側も本拠地の盛り上がった雰囲気を、実際に見てもらいたい意向があり、14日の中田観戦もありそうだ。

 次回交渉時に仮契約となりそうだが、高田GMは「最高のもの(契約金1億円、年俸1000万円程度)を用意するし、何の障害もないと思う」と手応えは十分。中田も「若い選手が溶け込みやすいと聞いている」と目を輝かせた。メジャーの話題までちらつく怪物が、日本ハム入団にグッと近づいた。

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