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2007年08月02日
夕方のラッシュアワー。帰宅を急ぐ人々の車が、道路もろとも川に落ちた。１日夕（日本時間２日朝）、米国ミネソタ州ミネアポリスで起きた高速道路の崩落事故。道路が崩れた瞬間、周囲にはごう音が響き渡り、何十台もの車がミシシッピ川の川面にたたきつけられた。橋の下敷きになった車から火の手が上がり、目撃者らは「とても現実とは思えない」と声を震わせた。大惨事の模様を米メディアは生々しく伝えた。
ミネソタ州最大の都市ミネアポリス市内を走る高速道路が崩れ落ちたのは、ラッシュ時間帯の午後６時過ぎ。
地元紙のミネアポリス・スター・トリビューン（電子版）によると、帰宅途中のドライバーの一人は橋の上を車で走っていて事故に遭遇し、かろうじて転落を免れた。大音響とともに目の前の路面が崩れていき、前を走っていた車が次々と川にのみ込まれていくのを目撃。「事故直前、橋の上は、バンパー同士がくっつき合うほど込み合っており、数百人が巻き込まれた可能性がある」と話した。
ロイター通信によると、崩落事故に巻き込まれたスクールバスは橋とともに落ちたが、川への転落は免れた。乗っていた子供たちは後部座席から脱出したという。ミネアポリス・スター・トリビューン紙によると、スクールバスには遠足帰りの５歳から１７歳の子供約６０人が乗っており、少なくとも子供２人と大人２人がけがをした。
橋から１ブロック離れたアパートに住んでいた女性は、事故の衝撃で「大音響がアパートにも響き、建物全体が揺さぶられ、床も揺れた」と語った。
現場では、断裂した道路がアコーディオンのように何重にも折れ曲がり、一部は直立するように川に突き刺さる。何十台もの車が放り出され、横転したり、ひしゃげたりしている。橋の下敷きになったトラックからは火の手が上がり、黒煙がもうもうと噴き上がった。
地元警察には、事故直後から通報が殺到。ほとんどの電話は「川に人が落ちた」との情報だった。駆けつけた多数の救急車や消防車は現場に近づけず、ボートに乗った消防隊員らが川から放水し、消火活動を行った。暗闇の迫る川面では、命綱をつけたダイバーが、水没した車の中に取り残された人がいないかを確認する作業を繰り返した。
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