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2007年09月17日
大阪府吹田市千里万博公園の遊園地「エキスポランド」で１５日、宙づり式ジェットコースター「ＯＲＯＣＨＩ（オロチ）」（全長約１２００メートル、高さ４３メートル、３２人乗り）がコースを１周した後ホームで停止せず、乗客１０人を乗せたまま、さらに１周するトラブルがあったことがわかった。一部の乗客は２周目の前に、係員の指示で安全ベルトを外していたが、上半身を固定するバー（ハーネス）が下りており、けが人はなかった。同園では５月、ジェットコースター「風神雷神２」が脱線、乗客１人が死亡、１９人が負傷する事故があり、８月１０日に営業を再開したばかりだった。同園によると、トラブルが起きたのは１５日午後２時ごろ。通常、コースターが戻って来ると、係員がレール側の補助輪を始動させ、ホームに誘導。安全装置が作動して、自動的に減速、乗降位置で停止するはずだったが、止まらなかったという。
２周目は、ホームに入る際、別の安全装置が働き、ホームの手前で停止した。
２周目の滑走を始める前の「上り」の段階で緊急停止させることもできたが、係員が、もう１周させてホームで乗客を降ろしたほうが安全だと判断したという。
また、マニュアルでは、停止を確認してから安全ベルトを外すことになっているが、係員は、ホームに入る際に「ベルトを外してください」とアナウンスしていた。同園は「ハーネスを付けており、転落の恐れはなかった」としている。
トラブル後、同園はオロチの運行を休止。その後、無人走行させたが異常はなかった。１６日はメンテナンス会社が原因を調査。同園は「ホームでコースターを感知するセンサーが作動しなかった可能性がある」として、原因調査を続ける。
吹田市は１６日、同園で事故の状況の説明を受けた。その上で、「（風神雷神２の事故の後）安全の誓いとして、万全の対策を講じる旨報告されたにもかかわらず、再びこのような事故を起こしたことは誠に遺憾」として、安全対策が講じられるまでの間、オロチの運行を休止するよう、文書で指導した。
オロチはスイスに本社のある「Ｂ＆Ｍ」社製。同園では１９９６年に営業開始。コースターが、周回約２分半のコースを、最高約９０キロのスピードでうねりながら疾走し、人気が高い。
同園の福井忠男専務は「二重三重に点検してきたが、このような不具合が生じて遺憾」と話した。
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